2:つねる



「コレットちゃんじゃない、なーにしてんの?」


「あ、ゼロス」


お部屋に飾るお花を摘んでるの、と言うと


「んじゃ俺さまも手伝っちゃおうかな、っと」



目線を合わせる様に屈んだ彼の赤い髪が、ふわりと肩から滑り落ちる
透き通る髪色は…綺麗な、綺麗な、赤い宝石みたい。
ゼロスの前世はきっと、赤い髪を夢見た人だったんだね



「ロイドくんは花とか興味あんのかねー…」


指先でそっとコスモスを触る彼の顔をじっと見詰めて言う


「うん、ゼロスから貰った花ならきっと喜ぶよv」


「そうかい?へへ、ロイドくんと付き合いの長いコレットちゃんが言うなら、間違いねーわな!」


礼を言ってそっとその花を摘み取り、口付けた
凄く嬉しそう、凄く幸せそう
そんな笑顔を向けられたら、たちまち
私は、私は…


「?…ちょ、コレットちゃ…いでで!」


「あっ?!ご、ごめんね、虫がいたから…」


「そ、そか…ってつねらなくてもいいじゃないコレットちゃ〜ん」


「エヘヘ、つねる場所間違えちゃった〜」


私が嫉妬したのは、ロイドの想いを一身に受けるゼロスに対して?
それとも、彼の口付けを受けた、そのコスモスに対して?



ううん、私が一番嫉妬しているのは





「あ、いた!おーいゼロスー!」


「あら、ハニーじゃないの、コレットちゃんも一緒だぜ〜!」


私のダイスキなゼロスの心を独り占めする、彼。






2005/7/31
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