恋愛ゲーム
激しく、気分が悪い。
思い通りにならないのであれば…いっそ。
ボクの手の中で燃えてしまえばいい。
■恋愛ゲーム■
「もう…」
不機嫌な声と共に厨房から出てきたのはヒルダだ。
「ぉ、出来たのか?」
「お腹ペコペコだよ〜」
いい匂いにひかれて
六人が丸いテーブルへと集まる。
ボクの席は…ヴェイグの隣。さりげなく定位置だったり。
…で、座る時にいつもちらっと見る彼の横顔。
…睫ながーい…
三つ年上の彼は、同性なのにとっても美人で。
彼を挟んで騒いでるティトレイとは…たぶん根本的に違う。
…でもこの二人やけに良い仲なんだよね。
ティトレイなんかの何処がいいんだか。
「本日の夕飯は闇鍋よ」
「「えー!!」」
「えっ」
彼の事で頭一杯だったから…一瞬反応遅れちゃったよ。
彼女曰く…
鍋を煮込んでいる最中に近くで人が転けて、その人が持っていた色々な食材が鍋にダイブ、したらしい。
「戻すわけにもいかないから、お詫びに食べてくれって…大丈夫、全部美味しい食材だから」
不味い筈ないわ、と有無を言わさぬ勢いで鍋をどっかり。
なんだかんだ言いながら、結局全部、みんなでワイワイ食べちゃった。
鍋って何を入れても美味しいんだネ。
と言っても…今夜は。
ヴェイグと部屋が久しぶりに一緒になったせいか、食べてる時も彼の事ばっかり考えてて
…味はいまいち気にしてなかったんだけども。
それより、部屋に戻ったらなにして遊んで貰おうかな…♪
「ごちそう様でした〜」
「お粗末様。じゃあ…片付けはマオ、よろしく頼むわ」
「えっ?!!」
「何よ。当番でしょう?」
「あ…あはは、そうだったよネ!!」
すっかり忘れてた…。
一分一秒でも長く一緒に居たいのに、これはイタイ。
先に寝ちゃったりとかされたら悲しいんですけど!
「なぁヴェイグ、ちょっと俺の部屋来ないか?一人じゃつまんねぇし」
ちょっと!
お椀を重ねる手が止まる。なんでこう邪魔が…
「構わないが…ユージーンは?」
「ん〜旧友と飲みに行くとか…帰り遅いらしいぜ?」
だからさ、とティトレイが彼の手を引いて。
手を引かれる彼も、やっぱり嬉しそうで…
…なんだろう、このモヤモヤした嫌なキモチ…
…ムカツク。
───
「ラスト一枚…終りッ」
カチャリ、と皿を拭き終えて時計をチラリ。
…ジャスト一時間。
いつもは半分くらいの時間で終るのに、モヤモヤ考えながらだったから手間取っちゃった。
テーブルでお喋りしてたヒルダとアニーにお休みの挨拶をして、軽いステップで階段を上がる。
─バタン
「ヴェっイグー!」
…、……。
居ないんですけど。
まだティトレイの所?
…大体、飲みなんかいつもいかないのに、何で今日に限って行くかな。
ユージーンに八当たりをかましながら、二人が居るであろう部屋の前に立つ。
さっさとヴェイグ連れて帰って、一緒に寝よう。
色々考えて疲れちゃったよ…
─コン、コン。
…返事がない。
でも人の気配はする…
(……、…)
話声…かな、聞こえるのに。…。
──コンコン。
…
…やっぱり返事なし。
「何さ、シカト?!」
あっという間に血が上ったボクは、後先考えずにドアを開けてしまい…
「!!」
そして、後悔した。
「マ…マオちょっと待」
「っ!!」
バタン!!
───
「鍵…掛けんの忘れてたぜ」
「…ティト…」
「…はいよ」
「っ」
小さな水音と共に自身を引き抜いてやると、一息ついて彼はバスローブを身に付けなおした。
「…、マオに見られてしまったな…」
表情は余り変わらないが、内心かなり動揺している様だ。
「…わりぃ。俺が始めちまったから」
「そんな事はない…」
あいつだっていきなりこれじゃ…ビビるのは分かるけど。
「一応、戻って話を…」
「…俺をこのままにして行っちまうのかよ」
この場に居て欲しい。
…でもこいつは優しいから。
きっとマオの所に行かないと気が済まないんだろう。
「…なんて、な」
迷っている様子の彼の肩を抱いて、早く行って来いよと囁いてやる。
「…、ああ…」
先に休んでいても良いから。
そう言って彼は、俺の頬へ軽いキスを落として部屋を出ていった。
…。
取りあえず、一回処理しとくかな…
仕方なく、残された男はバスルームへと向かう。
───
─コンコン
「…マオ、入るぞ…?」
ガチャリ…
部屋の中は真っ暗だ。
手探りで明かりを付け見回すと
…奥のベッド、布団が盛り上がっている。
あそこか…
そっとベッドに腰掛け
膨らんだ布団をぽんと撫でて、再度声を掛ける。
「…ヴェイグ…」
もそりと彼は布団から這い出、そのまま俺の膝に擦り寄って。
「…、マオ…大丈夫か」
「…大丈夫じゃないんですケド」
「っ…すまない…」
膝枕の状態。
唇を尖らせ
くりりとした赤眼が不満げに見上げてくる。
反射的に謝ってしまったけれど。
こちらもこちらで、あんな状態を見られてしまって…
「…許さないからネ」
「え…」
「泣いて謝るまで、許さないんだから」
くちゅ
「!!」
くちゅり
「ぁ…なに…っ」
「ま…ぉ…!」
自身が熱い粘膜にすっぽり包まれているのだと気付いた時には、既にそこは彼の口の中で脈打ってしまい。
何故こんな事になっているのか理解出来ず、彼を引きはがそうとするが
快楽に力が入らないため、やんわりと頭を押すだけに終る。
「ぅ…あ…、あっ」
ぎゅ…ぎゅむ
「ぐ…っ!!」
根本を指で強く戒められ
体がフルと震えた。
イキたい、早く…
「…ヴェイグは、ティトレイだけのモノじゃないんだからネ…!!」
「あ…!!ゃ、マ…ッ」
小さな体にこんな力が何処にあるのか。乱暴に押し倒され、口を彼のそれでむさぼる様に塞がれて。
「ん…」
「んふ…ぅっ」
彼の声に普段とは違う、闇が潜んでいる様だと、何処か冷静に感じていて─
「は…、ァ…」
マオと目を合わせるのが、怖い。
薄着故に簡単に着衣を乱され体中を暴かれて。
「へぇ…♪ヴェイグって」
ず、ズ…!!
「っひ、ぐゥ…!!」
少年のモノとは思えない圧迫に息が詰まる。
ティトレイとの行為の証が挿入を助けてはくれたが、遠慮の無い突き上げに、受け入れたそこからは血がにじみだしていた。
イタイ、けど…
無理矢理犯されて、興奮している自分…
「こんなものでも感じちゃうんだ…♪」
「っあ…」
てっきり彼のものをくわえ込んでいると思っていたそこには、彼が愛用しているトンファーを…味わう様に、繰り返し、締め付ける自分の秘部。
…酷い、恥辱。
「ぅ…あ…!!いやだ、マオ…ぬいッ?!」
ずくんっ
「っあぁんッ!!」
水晶のついた先端をぐりとこすりつけられ、直接刺激が自身へと伝わる。
「ボクの体がもっと大きかったら…もっとヴェイグを悦くしてあげられるのに。…ムカつく」
ピストンのスピードが、どんどん激しくなる。
ずちゅぐちゅとひっきりなしに部屋に響く水音。
涙を流し、啼き過ぎて渇れた喉から出るのは、許しを乞う言葉ばかり。
いまだに一度も達する事の出来ない自身の先は
既に青黒く変色し始めている。
「これからはボクが…」
「っ…、ぁ…ゆる…」
焦点の合わない眼尻にキスを落とし、彼の涙をぺろりとなめて、戒めを解いた。
ギリギリまで引き抜いて…
「ヴェイグを愛してあげるからネ…!!」
「ふゥッ!!あ……あァ───!!!!」
言葉尻に合わせて最も奥まった場所まで一気に貫くと、彼の自身は幾度も吐精を繰り返した。
ティトレイなんかに、この人はあげない。
ボクしか
受け入れられない体にしてあげる。
ボクしか
見えなくしてあげる。
…選択を誤ったね。ヴェイグ…
この部屋に戻ってこなければ、今頃君は…──
動かなくなった青年を抱き締め、
少年は歪んだ笑みを浮かべていたという
2005/3/23